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脳性マヒは、受胎から生後4週間以内の新生児までに、何等かの影響で脳の組織が壊れることで起こる肢体不自由を伴う障害です。 主な症状は全身の運動障害が特徴ですが、言語、視覚、知能など、さまざまな障害が重複して現れるなど状態像は一様ではありません。 脳性マヒの大きくは筋が強く突っ張る痙直型と、体を動かそうとすると不随運動が起こるアテトーゼ型、関節の動きが硬く運動が遅い強直型ふらふらとした動きを見せる失調型そして、様々な型の混ざった混合型に分けられます。 新井栄子さんは生後すぐに炭化による一酸化炭素中毒が原因で脳性マヒになりました。 10年ほど前までは、車いすに乗り足にラケットをつけてテニスをしたり、障害者用に開発されたチェアースキーを楽しむなど、活発な時期を過ごしていましたが、現在は2次障害が出現し、生活全般に渡って介助が必要になっています。 脳性マヒのタイプは混合型で言語にも障害があります。 新井さんは77歳になる母親と二人暮らしで、生活の多くはホームヘルパーの支援を受けています。新井さんの例を通しては、衣服の着脱、車いすへのマンパワーによる移乗とリフター利用の移乗、排泄(その方法を実演して頂いています)食事の介助、リフター利用の入浴の介助についてみていきます。 大野牧子さんの生活についてみていきます。 大野さんはアテトーゼ型の脳性マヒで、不随運動が激しく出現するタイプです。 やはり全介助が必要で、言語にも障害がありますが、大学入学を契機に1人暮らしをはじめ、生活の全般をホームヘルパーの援助を受けながら自立した生活を送っています。 脳性マヒ編では、二人の生活場面を通して、全身性運動機能障害をもつ人への 介護のポイントをみていくと共に、二人へのインタビューから、ホームヘルパー等の 介助者に望むこと、1人の人間としての生き方への思いなどを語っていただきました。 |